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我が社の歴史⑱~日本の繊維製品が世界へ
日本は戦後の復興に力を注ぎ、世界各国の市場開拓に力を注ぎました。
このころは中近東市場の拡大や、南アフリカの市場も活況であったようです。
貿易部の方々が、日本の繊維製品の普及に力を注いだようです。
輸出していたのは東洋紡の毛製品、スフ(ビスコースレーヨン)や背広地。
輸入は、英国高級毛織物や毛糸の販売が活発となりました。
しかしながら内需は昭和28年(1953年)の天候不順と金融政策また、朝鮮戦争の休戦で繊維業界は未曾有の沈滞に陥りました。
そんな中でも東洋紡の毛織物製品は積極策がとられ、輸出業務は大きく売り上げを伸ばすことができました。
特に中東方面へのスフと前述の毛織物の背広地の台頭が顕著だったようです。
昭和30年(1950年)ごろに入社された方は、大学の英文科を卒業し3年後には30日ほどの南アフリカへの出張を命じられたとあります。英会話ができることが今まで以上に大きな武器となっていたようです。
また昭和28年入社の方のお話では、そのころのこの一帯は高麗橋のたもとに貸しボート乗り場があり、東横堀川沿いの北側には萬里倉庫と言って、当社の反物が保管されていた倉庫会社がありました。会社の西隣には山中商会の建物がありその先に三越百貨店がありました。
その方は最初の1週間は見本室勤務、その後婦人服地課の販売係として船場の得意先回りをしていらっしゃったようです。