President column社長コラム
社長ブログ 下請けに依頼した後は責任無し?
下請けに依頼した後は責任無し?
皆さんこんにちは。豊田周平です。先日から報道が続いている産廃の横流しの問題。元々、ゴミを出した排出元に責任があるはずなのに、管理を怠っていたにも関わらずメディアが排出者が被害者みたいな報道をしていたことに違和感を感じていました。先週日曜夜の番組でようやく、産廃の横流しは排出者に責任があると報じていましたが、そんなのもともと法律にも書いてあるし「ちゃうやろ!」と、突っ込みを入れてしまいました。それなのに産廃業者へのアンケートで判明した…と言ったニュアンスで伝えており、これではいつまで経っても下請けや外注や納入業者叩きで利益を出している構図が変わらないのかと。
企業の責任は最後まで残っている!
いくら廃棄する物だからって、お金を出したら終わりと投げ出しては責任放棄になります。常に選択した企業は正しく仕事をしてくれているのか、最後はどうなったのか適度に確認すべき。
また、最初にお願いをしていた価格より大幅に値下げをさせ、低価格で引き取らせ続けていたらこういった横流しが起きる原因となるのは目に見えているはず。それなのに最後どのように処理しているのか確認を怠った企業にも責任はあるのかと。
これは食品業界だけの話ではありません。メーカーも広告業界もTV番組製作も建設業界も、ほぼすべての業界で言える話です。情報番組のでっち上げで問題になったことも、製作費を削られたら同じ品質の番組が作れなくなり、こういった問題が発生すると多くの業界人が予想出来ていたはずです。それなのに問題が起きるまで知らないふりをするのは、利益だけしか見えていないからなのかと。
リスクも利益もシェアするのが理想
私は「業者」という言葉を使うのが嫌いです。業者という言葉を使う企業のほとんどは、必要最低限の金額を支払い、責任を全て押しつける構図になっている事がほとんど。本来は、業者ではなく一緒に仕事をする「パートナー」のはず。リスクも利益も、同じように分け合う必要があります。
それなのにお金を払う側と受け取る側の立場を利用し、無理難題を押し付けてここで利益を出そうとする。廃棄物を処理してくれる企業さんがあるから、消費者に適切な値段で提供できていることを忘れてはいけないのです。
少し前のブログでもお話しましたが、ISO9000はそういう品質管理のための指標のはずです。それがISO9000の取得、維持することだけに企業が目を向けて、本来何のためのものかがどっかへ行ってしまっている気がします。
物を作って販売する限り、必ず売れ残り・期限切れで破棄をするリスクは伴います。それなのにリスクを伴いたくないからと安い金額で破棄させたり、委託販売をさせる(売れ残ったら引き取り)するのは問題があります。そりゃ誰もリスクをとりたくありません。でも、誰かがリスクを取るなら押し付けないで平等になるべきだと思います。もちろん理想論であることは間違いないけど、理想を目指さないと良い企業にはなれません。