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社長ブログ 安いは悪い? 適正価格って
安いは悪い? 適正価格って
皆さんこんにちは。豊田周平です。最近ニュースを賑わしている観光バス、廃棄食品の横流し問題。これらの共通点はどれも“格安”をうたい文句にトラブルが起きました。
価格競争が見直されている今、適正価格について考えるいい機会なのかと。大切なのは、安いから何でもかんでもダメなのではなく、”適正価格”ではないのがいけないのです。では、どう考えればいいのでしょうか?
安い理由を確認する
私がサラリーマンを辞めて銀行口座作るときに、当時唯一ATM手数料が無料のところがありました。そこで一つの疑問が思い浮かびました。
他行がとってるのになぜ無料なのか。
安かろう悪かろうではいけません。しかし、口座を作る前にその銀行に説明してもらって、納得できる理由が分かったので口座開設をしました。その後は預金残高がある額以上だと無料とサービス低下したけど未だに使ってます。安い理由が本当に納得できれば私の場合はそれでOKです。
適正価格は想定できる
しかし、説明に納得できない場合、説明ができない場合(ほとんどの場合はこちらだと思いますが)、どうすればいいのでしょうか?その場合は、騙されていたり、怪しい可能性があるので、警戒したほうがいいのですが、よくよく考えれば適正価格はある程度分かるのかと。
バス料金であれば、車輌の償却費、燃料代、ドライバー等の人件費が基本。燃料代は大差なし。そうすれば車輌の元の値段、使用年数、整備の度合いで適正価格を割り出せます。大きな差が付くのであれば、利益の上乗せの差かドライバー等の人件費(=待遇)そして、車両の整備代を少なくしているしかありません。
大企業であれば利益の上乗せが少なくてもやっていけるのかと(燃料等の大量購入の場合もあるかと)思いますが、中小企業ではそうもいきません。その場合はドライバー等の人件費(=待遇)が削られているはず。給与・待遇が悪ければ、働くモチベーションが下がったまま働くことになり、さらに整備代が少なければトラブルを起こす確率が高くなる…とある程度予想ができるのかと。
「ドライバー等の人件費・整備代が安いから、バスの価格も安いのです!」
と、説明されて利用するかどうかを決めるのは本人次第ですが、納得できないのなら利用するべきではありません。これは観光バス・食品業界だけではありませんが、安い=悪いことではありません。どうやって安くしているのか納得できない理由があることがダメなのです。過酷な労働条件、下請けや納入元を締め上げている、等々それぞれ理由があるはずです。家電業界などは、一生懸命努力して安く安全な製品を提供している企業はたくさんあります。
家電業界でも企業努力ではなく、コピー商品に近いもので開発費をかけてなくて安いのものなのか、安い理由が違うだけで購入するかどうか変わります。ただ、値段の数字だけを見るのではなく、冷静にどうしてこの価格になったのかを考えることで購入するかどうかの一つの判断になるのかと。そして本当に真面目にサービスなり製品を提供している企業が適正利益を得て生き残って行くことがなにより大事で、日本を元気にすることに繋がっていくと思います。