President column社長コラム
社長ブログ STEMとSTEAM
STEMとSTEAM
皆さんこんにちは、豊田周平です。STEMとSTEAMという言葉を聞いたことはありませんか?
先日開催された、京都大学・ロンドン大学ゴールドスミス校アートサイエンス国際シンポジウム Art Innovation<http://art.gsais.kyoto-u.ac.jp/index-jp.html>でも少ししお話させていただきましたが、今回はそんなSTEM→STEAMのお話をさせてください。
STEM、STEAMとは?
アメリカの教育現場では2000年ごろからIT社会など国際競争力を持った人材を育てるために、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)教育が導入されていました。
これは日本で言う「理系教育」のことでしたが、その後のアメリカではモノ第一の消費社会等への反省からSTEMにA(Art)を付けて、理系と文系の相互理解・連携・融合が重要だと言う流れになり、STEAM教育と言うようになりました。
ここで言うArtは芸術という意味だけでなく、広い意味でのArt、そして文系の要素を踏まえた意味だと考えています。
日本では現在でも高校時代から「理系」と「文系」に2分類し、さらに就職するときも企業は「理系」と「文系」で分類します。
この分類で大学に入るための試験科目が決まり高校時代に勉強する必要がありますが、どこかでこの二分化をやめるべきだと考えています。
むしろこれからは文系と理系と呼ばれるどちらの要素も兼ね備えることが大切になるのかと。
これからの時代に必要なこと
日本は資源の無い国で、 技術立国で生きてきました。どちらかと言うとSTEM、理系の人間主導で、大量生産、大量消費を前提にものづくりをしてきましたが、昨今はGAFA、韓国、中国などに完全にやられてしまっています。
今までのモノづくりはWhat? How?(何をどうやって)で成長してきましたが、これからはWhy?(なぜ作るのか、使う人がなぜ買うのか、何のため買うのか)が重要です。
そのためには正にSTEAMが必要です。
もちろん、今の教育システムではなかなか変えられないので、まずは理系・文系の人がそれぞれやっていくのではなく、コラボしたり技術屋とアート系、デザイン系の人が接することが大切です。
以前ブログにも書きましたが、スティーブ・ジョブズの好きな言葉で「文系と理系の交差点に立てる人にこそ大きな価値がある」というものがあります。
今まさに私がやっている文系と理系の交差点に立って企業のお手伝いをさせていただいておりますが、こういった動きがどんどん当たり前になっていければと思います。
京都大学・ロンドン大学ゴールドスミス校アートサイエンス国際シンポジウム Art Innovationの開催報告です。