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社長ブログ ものづくりシリーズ~自動化の考え方~
ものづくりシリーズ~自動化の考え方~
皆さんこんにちは、豊田周平です。昔からよく「ロボットVS人間」という話ってよく聞きますが、人間が得意な仕事と機械が得意な仕事は違っているはずです。
今回はそんな自動化、ロボット化の考え方についてお話させてください。
自動化の考え方について
昔から「機械が人間の仕事を奪う」なんて言っていますが、人の方が早いところは無理に自動化しなくてもいいはずです。これは実際に90年台後半に光のデバイスを量産化する時に経験をしました。
機械が得意なところをだけを自動化というのが一番いいはず、ということで実際に私が行ったのが、光のチップと光ファイバのセットと大まかなアライメント(光ファイバから出てくる光をチップの光の通る路に入れる作業に対して、精度1ミクロン以下で合わせる必要があります)は人、最後の微調整は機械という形にしました。これすべて自動化したら何千万の機械が必要でしたが、我々の作った機械は数百万で済みました。我々がやっただいぶ後になってからですが、某大手さんはフル自動化で同じ様な設備を開発されて、実際ウン千万円で販売されてました。
人間の力と機械のミックス
この間あるロボット研究者のところで見学をさせていただきましたが、愕然としたことがありました。うちの孫でもできることをロボットが数分かけて考えてやっているんです。研究なのでいいんですが、それだったらロボットが考えるところを別の方法でやったらいいのに、と思ってしまいました。
無理にすべてを自動化するよりも、人間が苦手なところや正確性を求めるところは機械に、自由に考えたり臨機応変に対応をしなければいけない場面は人間のほうが得意ははず。なんでもかんでも自動化、ロボット化すればコストダウンができると思われることが多いのですが、そのバランスが大事かと。
人間の能力と機械の力をミックス(連携、コラボレーション)することを前提に考えれば、よりいいものがができるはずです。