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社長コラム

    社長ブログ 過去のノーベル賞を振り返ってみる②

    過去のノーベル賞を振り返ってみる②

     

    皆さんこんにちは。豊田周平です。前回のブログで過去のノーベル賞について紹介させていただきましたが、今回は私の専門分野をさらに紹介をさせてください。

    物理学賞は大きく分けると、物性分野(半導体やモノの性質など、実際に実用化されたりするもの)と理論、素粒子、宇宙といった普段の生活とは直接関係ないと思われるビッグサイエンスや理論の分野があります。

    高圧物理学

     

    1946年パーシー・ブリッジマンが受賞した「超高圧装置の発明と、それによる高圧物理学に関する発見」はまさに私が大学時代に専攻した分野です。

    高圧物理学は物質の知られざる”一面”を調べる分野で、例えば水に超高圧をかけて極限環境にすると、温度を変えずに凍らせる事が可能に。

    この基礎となる考え方を発表したのがパーシー・ブリッジマンで、高圧物理の考え方で人工ダイヤモンドを人類で初めて成功させています。

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    アインシュタインの受賞を知っていますか?

     

    アインシュタインがノーベル物理賞を受賞したのを知らない方はほとんどいませんが、相対性理論で受賞したと思われているのかと。しかし、受賞は相対性理論ではなく「光電効果」なんです。(他にも光電効果の法則を発表した年に、アインシュタインは特殊相対性理論や光量子仮説など、5つの論文を出しています)

    光電効果は、前回のブログで紹介したトランジスタをはじめとする現在の電子社会の原理となる量子力学の証拠になる現象の一つです。

     

    エレクトロニクス分野

     

    ニコライ・バソフ、チャールズ・タウンズ、アレクサンドル・プロホロフがレーザー、メーザーの基礎量子エレクトロニクス分野の基礎研究および、メーザー・レーザー原理に基づく振動子・増幅器の構築でノーベル物理賞を受賞したのは1964年で、サラリーマン時代の研究・開発分野もこの分野です。これまたインターネットのための光ファイバ通信用の光源、CD、DVDやBlu-rayの光源、そしてものづくりで多く使われているレーザー加工、レーザーを使った手術など多くの分野で私達の生活を支えている技術の一つです。


    それから赤崎先生、天野先生、中村先生が受賞されたのは青色ダイオードの発明ではなく、

    “for the invention of efficient blue light-emitting diodes which has enabled bright and energy-saving white light sources”

    で、赤色部分がポイントなのかと。日本語では

    明るい省エネ型の白色光源を可能にした効率的な青色LEDの発明」

    となります。つまりは青色LEDの発見だけでなく、青色LEDと共に「可能にした」省エネや効率的な技術がノーベル賞の受賞ポイントと私は考えています。

    受賞をしてなくても偉人はたくさん

     

    あとノーベル賞は受賞してないけど、単位の名称になったりしている偉人もいっぱいいます。例えば、電流の「アンペア」って単位は ンドレ=マリ・アンペールから来ていたり、相対速度を表す「マッハ数」は エルンスト・マッハから。物理学者の名前なんて知らん…と思っていても、実は身近で知らない間に使っていたりします。<これ以外に電気自動車のアメリカテスラ・モーターズのテスラは磁束密度の単位が由来で、それはニコラ・テスラに由来。電気自動車→モーター→電磁力→磁束密度で>

    学生に物理のアンケートを取ると、約6割が「嫌い」と答えているそうですが、物理離れを防ぐためにも、過去の素晴らしい偉業を改めて伝えることが大切だと。

    以前のブログでも書きましたが、私の夢はいつか「豊田版の子供向けの理科の教科書」を作る事。もっと物理好きや理科好きを増やすためにも、今後もブログからいろいろ発信をさせてもらいます。

     

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